アニメ音楽年代記

サントラ盤を中心としたアニメ音楽の昔話

宇宙戦艦ヤマト完結編

1.宇宙戦艦ヤマト完結編 テーマ音楽集1

 ヤマトという作品がラストを迎えるに当たって、ヤマトの顔でもあった音楽の方もいろいろと力が入れられたようです。
 以前に取り上げた『ファイナルへ向けての序曲』のようなイメージアルバムが1年前に出されたり、「DIGITAL TRIP」や「ヤマト・イージーリスニング・シリーズ」等のアルバムが立て続けに発売されました。ただ、ここまで来ると、当時の高校生の経済力ではとうていカバーできず、涙流しながら購入を断念したアルバムは未だに入手できなく、悔しい思いをしていますが……*1

 この『完結編』の音楽がこれまでのヤマトの音楽よりも目を引いて違っていたのは羽田健太郎氏の参加による本格的なシンフォニックサウンド、そしてコロムビアだけでなく徳間音工からもサントラ盤が同時に発売されたということ(結局、合計5枚にもなってしまいました)ですね。

 先陣を切ってその年の1月に発売された徳間版の1枚目のサントラ*2は、アニメージュの名を冠した1枚目のアルバムでもあったわけですが、同時発売されたコロムビア版のサントラとの重複は約半分と意外に少なく、映画公開時に発売されるであろう2枚目のアルバムも入手する必要を痛烈に感じさせてくれました。

  A1.水の星アクエリアス     (作曲:宮川 泰)
   2.ウルクの歴史        (作曲:羽田健太郎
   3.ヤマト悲愴なる出撃     (作曲:宮川 泰/編曲:羽田健太郎
   4.神殿部の斗い        (作曲:羽田健太郎
   5.雪の悲しみ         (作曲:宮川 泰)

  B1.ウルクの大テーマ      (作曲:宮川 泰)
   2.アクエリアス45億年     (作曲:羽田健太郎
   3.移動要塞          (作曲:宮川 泰)
   4.新コスモゼロ        (作曲:宮川 泰/編曲:羽田健太郎
   5.神秘の星アクエリアス    (作曲:宮川 泰)

 A1はアクエリアスという回遊水惑星自身を表わした音楽です。第19回目のワープを終え、ヤマトの前にその神秘に包まれた姿を表わした時に使われていましたが、川島和子のスキャットが『ファイナルへ向けての序曲』の時より前面に押し出されていて、穏やかで平和なアクエリアスを高らかに歌い上げています。
 純粋にレコード用に作られた以前のバージョンと違って、サントラ用に大がかりなアレンジがなされていますけど、美しいメロディーが女神のテーマとしてより印象的に感じられます。全体的に重々しい緊迫感に包まれた『完結編』の中で、唯一安らぎを感じられるシーンに用いられた曲です。

 A2は冒頭、ヤマトを撃墜したルガール・ド・ザール将軍の移動要塞が都市衛星ウルクに帰還する際、圧倒的な重厚感のあるウルクの出現シーンに使われていた曲です。そしてルガール大総統が息子に王家の秘密を話す際にも使われていました。
 都市衛星ウルクの圧倒的な威圧感、彼らの持つ宗教的な性格、そして地球から来てディンギルを征服したルガール王家の歴史……そういうものが羽田健太郎氏の重厚なサウンドで描かれています。前作までのパイプオルガンとかシンセサイザーとか楽器の配分により描かれた敵の音楽より、普通のオーケストラで重厚に奏でられる方がより強大で恐ろしく感じられるように思わせてくれる曲です。

 A3は本編未使用です。ヤマトのテーマ曲と、『ファイナルへ向けての序曲』で使われた鎮魂曲のモチーフを使って、敵艦隊の地球攻撃とアクエリアス接近という絶望的状況の中で発進していくヤマトと乗組員の心情を描いているような感じです。

 A4は都市衛星ウルクに強行着陸したヤマトがアクエリアスのワープを阻止するためにワープ施設に集中砲火を浴びせるシーンに使われていました。後半はそれに対して自ら兵を率いてワープの時間まで支えようとするルガール総統の強烈な決意が印象的でした。
 ヤマトと言えば艦隊戦が当たり前のようですけど、これはウルクに強行着陸して動きが取れないヤマトと、原始的な宗教色あふれるディンギル軍とのスリリングな戦いを盛り上げてくれる名曲です。

 A5は「雪の悲しみ」となっていますけど、雪に限らず、全体的に地球人類の悲しみを描いた曲になっています。
 前半部分はアクエリアスの接近に際して、避難船団が出発していくシーンに使われていました。中盤の特に痛々しい音楽は自動運転で帰還したヤマトの艦橋でヘルメットをしていないまま倒れている古代を発見した雪が銃で自殺を図ろうとしたシーンに用いられていました。後半部は前半部のリフレインですが、ピアノやギターの独奏部分を表に出したアレンジになっています。

 B1はタイトルの割にはそんなにたいそうな使われ方はしていませんでしたね。本編では前半部分が、ヤマトの波動砲の前に敗れたルガール・ド・ザール将軍が敗走し、ルガール大総統に言い訳をするシーンに使われていました。
 今回のディンギル側の音楽はスパニッシュ・ギターを多用したラテン系の音楽が効果的に使われていますが、この曲も節々にその傾向が顕著に聴かれます。中盤にはディンギル側の戦闘シーンに用いられているモチーフが入っていたり、以前の『ファイナルへ向けての序曲』の中盤で用いられていたモチーフが入っていたりして、ディンギル側の音楽としてはまとまりのあるような感じがしますけど、これらは未使用ですね。

 B2はアクエリアスの浮遊大陸の湖に着水したヤマトの前にクイーン・オブ・アクエリアスが姿を表わしたシーンの音楽です。基本的には作品冒頭で水惑星をめぐる宇宙神話が語られる部分に用いられた音楽と同じですが、アレンジが若干異なっています。それから、ラストでアクエリアスが地球を離れていくシーンにも用いられていましたが、これは一般公開された35mm版では途中で切られた部分らしいですね。*3
 水惑星アクエリアスの音楽と言うより、試練を愛だと語るクイーン・オブ・アクエリアスのテーマ曲という感じがします。川島和子のスキャットに加えて男声コーラスが入っているのも、A1などとはまったく別の世界を感じさせてくれます。

 B3はディンギル星の水没から脱出してきたヤマトが地球に報告を送った後、ルガール・ド・ザール将軍の奇襲を受けるシーンに使われたのが効果的でした。そして冥王星海戦で水雷艇発進直前の移動要塞の位置を、古代と雪のコスモゼロが報告する緊迫したシーンにも使われていました。
 今回のディンギル側の音楽を一番象徴的に表わしている音楽と言えます。まるでビゼーの「カルメン組曲」でも聴いているかのような小気味良いスパニッシュ・ギターの多用が何よりの特徴でしょう。
 A2がその歴史的、宗教的な面からウルクの強大さを表わしているのに対し、こちらは単純に軍事的な強さを表わした音楽と言えます。

 B4も本編未使用曲です。イメージとしては、冥王星海戦で古代と雪を乗せたコスモゼロが敵要塞の位置を突き止めるために追撃していくシーンに使われる予定だったのではないかと思われます。スピーディーな感じの曲で、未使用というのが勿体ない気がします。しかし、コスモゼロという割にはヤマトのテーマがちらつく音楽ですね。

 B5はアクエリアスに着水したヤマトが地表を探査している際に、浮遊大陸に滅びた文明の存在を示す遺跡を発見したシーンに使われていました。『ファイナルへ向けての序曲』では印象深いテーマだったので、映画ではどのように聴かせてくれるのか楽しみでしたが、実際には触りが少し流れただけという感じでした。
 このサントラ版では少しノスタルジックを感じさせる雰囲気に仕上がっていますが、以前のメロディックな軽快さが無くなっていたのが少し残念でした。

 今から聴くと、この1枚目のアルバムも堅実な選曲なのですけど、当時は具体的な場面が予想できず、なんかイメージテーマ曲集みたいな感じがしました。まあA3、B4なんかは確かにそうなんですけど。だいたい当時は主にコロムビア版のサントラを主に聴いていましたから……

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2.宇宙戦艦ヤマト完結編 テーマ音楽集2

 いよいよ劇場公開されて実際の映画を観てみると、やはり1枚目のアルバムの曲ってそう印象的なところとかには使われていないんですね。まあコロムビア版に比べると少しはマシだったようですけど。
 そんなわけで2枚目のアルバム*4が出るや否や……というわけには残念ながらいかなかったですけど、まあ発売から割とすぐに徳間版のサントラを買っていましたね。1枚目はコロムビア版のついでに買ったようなものだったんですが、2枚目は最初から徳間版に的を絞って買ってきました。コロムビア版を買ったのはもっと後でしたね。

  A1.二つの銀河         (作曲:宮川 泰)
   2.水没するディンギル星    (作曲:羽田健太郎
   3.ルガール総統の戦争     (作曲:宮川 泰)
   4.ウルクの猛攻        (作曲:宮川 泰)
   5.島を想う          (作曲:宮川 泰)
   6.古代君よかった       (作曲:宮川 泰)
   7.ディンギル少年のテーマ   (作曲:羽田健太郎

  B1.FIGHT コスモタイガーⅡ   (作曲:宮川 泰)
   2.大魔神           (作曲:羽田健太郎
   3.薄幸のディンギル少年    (作曲:羽田健太郎
   4.沖田(父)と古代(子)   (作曲:宮川 泰)
   5.悲愴のボレロ        (作曲:羽田健太郎
   6.SYMPHONY OF THE AQUARIUS  (作曲:羽田健太郎

 A1は作品冒頭、タイトルバックに二つの銀河が交差する天変地異が描かれていたシーンの音楽です。本来ならさながら一大スペクタクルとして描かれるような場面なんですけど、この作品ではあくまで舞台設定のための背景でしかないため、オープニングのスタッフクレジットのバックに使われているだけです。
 だから音楽の方も具体的な天変地異を描いたというよりも、全体的なイメージテーマという感じなのですが、それでも銀河レベルの現象なのですから迫力ある音楽に仕上がっています。壮絶なオーケストラの中にときおりピアノが出てくるのもヤマトらしいといえばそうですね。

 A2はヤマト初登場の場面に使われていました。そしてアクエリアスの接近したディンギル星が水没していくシーンが印象的です。これまた天変地異の音楽なわけですけど、こちらはせいぜい惑星レベルの現象ですし、内容的にも物語と深く関わるところですから音楽も具体的に作られています。
 前半部分はアクエリアスの登場から水柱がディンギルに降り注いでいくシーン、後半はそんな天変地異に為す術もなく飲み込まれて行くディンギルの人々の悲しい運命を奏でているようです。

 A3はアクエリアスに着水しているヤマトに対して、ハイパー放射ミサイルを擁するディンギル艦隊が接近していくシーンに使われていました。
 これと同じモチーフを使った戦闘シーンの音楽が多くあるのでややこしいですが、この曲は割と素直にオーケストラを使ったアレンジです。コスモタイガーによる敵艦隊の発見からヤマトの緊急発進まで、非常に緊迫したスリリングな展開を奏でてくれました。

 A4は冥王星海戦で敵艦隊の本拠地の位置を探るため、引き上げる敵機を追撃していくコスモゼロが、敵機とドッグファイトを繰り広げるシーンに使われていました。
 スピード感が冴え、非常に緊迫感を高めてくれる音楽なのですがディンギルのモチーフが本編に使われた音楽ではなく、アクエリアスのモチーフが使われていたりと『ファイナルへ向けての序曲』の世界の音楽のままで、実際の本編の音楽とは少し違和感があることも確かです。*5

 A5は『完結編』で一人だけ貧乏くじを引いてしまった島のテーマです。崩壊する都市衛星ウルクからヤマトを脱出させ、第1艦橋で息を引き取るヤマト航海長・島大介の悲しい最後を奏でた音楽です。
 さすがにこの辺の人間の心情に訴え掛けるような音楽は宮川泰氏ならではの深い味わいがありますね。島の最後も印象的ですが、これはウルクの最後のテーマでもあるわけです。脱出ロケットが発進していったとはいえ、あの都市の住民の多くは都市と運命を共にしてしまったのでしょう。ルガール総統以下、脱出していくディンギル将兵にも悲しみの感情はあったのでしょうか。

 A6はヤマトが地球に帰還した後、奇跡的に一命を取り止めた古代の意識が回復したシーンに使われていました。いわば雪の喜びを表わしたテーマというわけです。
 軽快なギターとバイオリン、ピアノの音が、いつもの宮川氏のヤマトの音楽らしさを感じさせてくれます。しかし、ギター・木村好夫、バイオリン・徳永二男、ピアノ・羽田健太郎という豪華な演奏陣が相変わらず凄いですね。

 A7はヤマトがディンギル星で多大な犠牲を払いながらただ一人だけ救出できたディンギル少年のテーマですが、いわばイメージテーマという感じで本編では未使用です。これまたギター、バイオリン、ピアノ、フルートとメインの楽器が変わりながら軽快なイージーリスニング曲になっています。

 B1はコスモタイガーのドッグファイトのテーマ曲です。冥王星海戦でヤマト以下の地球残存艦隊が戦闘態勢に入り、コスモタイガーが発進していく緊迫感あふれるシーン、そして都市衛星ウルクの攻防戦で島の懸命の努力により開いた着艦口からコスモタイガーが発進していく勇壮感あふれるシーンに使われていました。
 『新たなる旅立ち』以来のディスコビートのブラス的なテーマとは一転して、重厚なオーケストラとエレキギターによるスピーディーなテンポの音楽がコスモタイガーの力強さを奏でています。曲の導入部に「ブラックタイガー」の一部が使われているのも印象的です。*6

 B2はウルクの神殿部に突入した古代たちが、巨大な魔神像の前で銃撃戦を繰り広げるシーンに使われていました。宗教的な不気味さを表わすためか、おどろおどろしい不気味な音楽になっています。大魔神といっても、乙女の祈りで動き出したり、顔を撫でると表情が変わったりするわけではないんですけどね。

 B3はディンギル少年がルガール総統と対峙する古代をかばおうとして、実の父親であるルガール総統に撃たれて命を失うシーンに用いられていた曲です。
 弱肉強食のディンギルに生まれながら、ヤマトに救助されたことで人に尽くすことの大切さを知り、その価値観を実践しようとして命をなくした健気なディンギル少年の夢や希望、そして悲しみのすべてが織り込まれている音楽ですね。

 B4はヤマト乗組員が退艦した後、最後に古代と雪が沖田艦長と別れるシーンに用いられていた曲です。
 沖田の決意を知り、第1艦橋を退出した後で泣きはじめた雪に対して古代が語り掛けるセリフ「雪、僕は泣かないよ。あの人を見送るまでは」というのは70mm版になって変更されてしまいましたけど*7、この音楽とこのセリフの組み合わせが非常に気に入っていました。

 B5は冥王星海戦でヤマトの盾になって次々に駆逐艦が撃沈されて行くシーンに使われていた悲壮感あふれる曲です。
 ガミラス戦以来のヤマトの活躍を知るからこそ、ヤマトさえいれば地球の未来は託せるとばかりに自らの艦をハイパー放射ミサイルの矢面に立たせる艦長たちの心情がにじみあふれてくるような感じがします。

 B6はラストで地球に接近してきたアクエリアスから伸びた水柱を沖田艦長がヤマトの自爆によって阻止する一連のシーンに流れていた大曲です。羽田健太郎氏によるこの大曲は、かなり本格的なピアノコンチェルトに仕上がっていますが、地球に向かいつつあるアクエリアスの水流という、スリリングで緊張感あふれる一大スペクタクルシーンを見事なまでに高揚させてくれています。
 どちらかというと(テーマが明快簡潔ではない)ヤマトらしからぬ音楽なので、これでヤマトが最後を迎えるというのは何かちょっと寂しい気がしましたけど、かといって既製の音楽の延長でこのシーンが描ききれたかというと、なんとも言えませんね。

 この2枚目のサントラは、かなり映画の雰囲気を再現してくれていました。そういう意味では歴代のヤマトのサントラ盤の中でも一番のアルバムだと言えます。従来のコロムビアのアルバムはイメージ音楽集的なものが多くて、実際の劇伴とはかけ離れたものになってるものがしばしば見受けられたのですが、徳間から出た『完結編』のサントラは十分に満足できるものでした。
 しかし、この徳間版のサントラでは未収録の曲もまだまだあるわけです。そういう点ではサントラを3枚も出したコロムビア版の方でフォローできると良いのですが、ある程度なら補完できるものの完全ではありません。5枚もサントラが出ていながら未収録の劇伴が存在するというのは、いかにもヤマトらしいといえばそうなのですが……*8

 

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3.宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集PART1

 続いて徳間版に対する補足と言うことで、コロムビアから出た3枚のアルバムを見て行きたいと思います。さっそく、1枚目のサントラ*9から。

  A1.水の星アクエリアス     (作曲:宮川 泰)
   2.アクエリアス45億年    (作曲:羽田健太郎
   3.ヤマト悲愴なる出撃     (作曲:宮川 泰/編曲:羽田健太郎
   4.ルガールJRの戦争     (作曲:宮川 泰)
   5.ユキ            (作曲:宮川 泰)

  B1.ウルクの歴史        (作曲:羽田健太郎
   2.冥王星海戦         (作曲:宮川 泰)
   3.ディンギル星        (作曲:羽田健太郎
   4.FIGHT!コスモタイガー    (作曲:宮川 泰)
   5.神秘の星アクエリアス    (作曲:宮川 泰)

 A1、A3、B5は徳間版と同一曲なので割愛します。

 A2は徳間版に同名曲がありますけど、アレンジが異なります。徳間版は女声スキャットと男声コーラスを主体にした厳かな演奏でしたが、こちらは弦主体の重厚なオーケストラによって壮大に奏でられています。ヤマトの他の音楽の例に漏れず、どちらもピアノが鍵になってる部分があるのですが、ピアノの使い方からして相当違っていますね。
 このコロムビア版は映画冒頭の水惑星にまつわる宇宙神話が語られるシーンに使われていた方のバージョンです。

 A4は徳間版の「ルガール総統の戦争」等と同じく、ディンギル側の戦闘テーマ曲ですが、劇中未使用曲です。タイトルにあるようにルガール・ド・ザール将軍の戦いを表わす曲らしく、ルガール総統のテーマに比べると若干アップテンポな感じです。
 ルガール将軍の快進撃を表わす部分には木琴の音が効果的に使われていますし、トランペットが多用されてたり、どこか爽快感の感じられるところがありますね。中間部ではスローテンポでルガール将軍の心情が奏でられる辺りからスパニッシュギターが入ってきてディンギルのテーマとしての統一感が図られています。
 でも宮川氏のディンギル側のテーマって、一向にビゼーから脱却できていないんですね。そこが宮川氏らしいと言えばそうなんですけど、この『完結編』では同じような曲がいくつもレコード化されているから、耳につきやすいんです。

 A5も劇中未使用曲です。徳間版の「雪の悲しみ」や「古代君よかった」び使われているモチーフをストレートにアレンジした感じの曲です。例によって羽田氏のピアノ、徳永氏のバイオリン、木村氏のギターの組み合わせが森雪のテーマを高らかに歌い上げています。
 『ヤマトよ永遠に』での「愛し合う二人」と同じ路線の曲のようですが、全体的に曲調がマイナーなのが単独曲として聴くには辛い感じがします。

 B1は徳間版にも同名曲がありますが、演奏が異なります。徳間版には重厚な男声コーラスが入っているのですが、コロムビア版にはそれがなく、代わりにピアノの音が目立って聞こえます。最初のうちは徳間版のコーラスが消えただけと言う感じですが、ラストに近づくにつれてピアノが表に出てきますね。ピアノが前面に出た分だけ曲の終わりがあっさりとした感じになっています。
 実際の劇中に使われていたのは仰々しい徳間版の方ですが、単独の曲として聴くにはコロムビア版みたいにあっさりした方が良いのかもしれませんね。個人的には徳間版の方が好きですけど。

 B2は「冥王星海戦」というタイトルになっていますが、実際にはディンギル艦隊の地球空襲のシーンに使われていました。冒頭部分が長官の渡したメモを見て驚く雪のシーンに重なっていて、ミステリー感を出していたのも印象的でした。
 すでに宇宙艦隊を失ってしまっていて、何一つ有効な反撃も出来ないまま、為すがままにやられていく地球の絶望感と、非情な攻撃をくり返すディンギル軍の残酷さをブラス系主体の音楽が奏でているという感じです。

 B3も未使用曲です。雰囲気的にはアクエリアスの接近によって天から雨が降り続いているという感じの曲ですが、ハープとピアノの単調な繰り返しの音楽が神秘的で物悲しい雰囲気を出しています。
 トランペットによるスパニッシュなフレーズが入って、ルガール総統のディンギル星だということを感じさせますが、それが無ければ、ただの悲劇の惑星だということもこの曲の含むテーマのひとつなのでしょう。

 B4は徳間版の「FIGHT コスモタイガーⅡ」と同じテーマを、いわゆるオーケストラサウンドを排してセッションジャズのサウンドで作り上げた曲ですね。テンポは若干緩め。どちらかというと「新コスモタイガー」に雰囲気が似ているかなという感じですが、ヤマトの劇伴に用いるにはちょっとという気がします。
 実際の劇中には徳間版の方が使われているので、この曲は未使用に終わりましたが、最初にサントラ盤を聴いた時はちょっと不安に思いましたね。

 というわけで、1枚目からしてちょっと傾向の掴みにくいサントラ盤なんですね。実際の劇伴に使用されたものから別アレンジのバージョン、未使用曲。徳間版が実際の劇伴使用曲を中心にした構成だったのに比べると、よく分からない構成のアルバムとしか言えませんね。
 まあ、この1枚目の時点ではどの曲が実際に使用されるかなんてのはまだ不明だったはずですけど、それにしてもね……

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4.宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集PART2

 引き続き2枚目*10を行きます。

  A1.二つの銀河         (作曲:宮川 泰)
   2.水没するディンギル星    (作曲:羽田健太郎
   3.移動要塞          (作曲:宮川 泰)
   4.ハイパー放射ミサイル    (作曲:羽田健太郎
   5.大魔神           (作曲:羽田健太郎
   6.ファイナル ヤマト      (作曲:宮川 泰)
   7.悲しみ           (作曲:羽田健太郎

  B1.超巨大戦艦ガルンボルスト  (作曲:宮川 泰)
   2.古代とヤマト        (作曲:宮川 泰)
   3.薄幸のディンギル少年    (作曲:羽田健太郎
   4.二人のコスモゼロ      (作曲:宮川 泰)
   5.アクエリアス レクイエム   (作曲:羽田健太郎
   6.SYMPHONY OF THE AQUARIUS  (作曲:羽田健太郎

 A1、A2、A5、B3、B6は徳間版と同一曲なので割愛します。

 A3は徳間版に同名曲がありますが、コロムビア版の方はかなりアップテンポにアレンジされています。徳間版は要塞の登場シーンから始まって、重厚で圧倒的な存在感を聴かせてくれるのですが、コロムビア版の方は緊迫感あふれる戦闘シーンにピッタリといった感じがあります。モチーフもサビのところだけというような雰囲気がありますし……でも、残念ながら本編では未使用なんですね。
 この『完結編』ではディンギル側の戦闘テーマだけでもかなりの曲数が作られていますが、映画の上映時間は限られているから未使用曲の山が累々としています。他の作品に比べるとまったくもって勿体ない限りですが……

 A4はディンギル軍の強力兵器ハイパー放射ミサイルの使用されるシーンで使われていたテーマです。最初のヤマトが襲撃されるシーン、地球艦隊が奇襲されるシーン、そして当初の35mm版では冥王星海戦でも流れていました。
 特にディンギル側のテーマというわけでもなく、ハイパー放射ミサイルの脅威や、それに対応するヤマト艦内の緊迫感とか、そういう状況的な側面を音楽で表わした曲です。これは羽田氏の音楽ですが、宮川氏との音楽傾向の違いを感じさせてくれる1曲です。

 A6は『ファイナルへ向けての序曲』の最後で使われていた戦艦大和鎮魂曲のモチーフをストリングス系主体にメジャーアレンジした感じの曲ですが、本編では使用されていません。
 「ファイナル・ヤマト」という曲名が示すように、最後を迎えるヤマトに対する愛惜というものを感じさせる音楽で、ある意味では作品そのものを代表するイメージ曲と成り得た曲のような感じがしますが、未使用曲で終わったことが残念ですね。

 A7も劇中未使用曲です。羽田氏の音楽らしく『マクロス』の音楽なんかとの類似性が非常に強く感じられます。具体的にどういう場面を想定して作られた曲なのかは不明ですが、アクエリアス20回目のワープを終えて、残るは水没のみとなった絶望的な地球を思いやるヤマト乗組員の悲しみという感じかな。
 羽田氏の楽曲独特のバイオリンの効果が果たしてヤマトの作品に合ったかどうかは今となってはわかりませんが、この手の曲は宮川氏の作品が多いだけに興味深い音楽ですね。

 B1は都市衛星ウルクでの決戦でルガール総統率いるロボットホースの部隊がヤマトを襲うシーンに使われていた曲です。『ファイナルへ向けての序曲』での「大ディンギル帝国星」の音楽をアップテンポにアレンジした感じです。
 前半のマーチ部分はロボットホースを駆るルガール親衛隊の威容を誇る布陣を描いていますし、中盤のスパニッシュギターの部分は自らロボットホースを駆ってヤマトの甲板上で戦うルガール総統の軽快な戦いぶりを見事に感じさせてくれました。

 B2は挿入歌「古代とヤマト」のインストゥルメンタル版です。もちろん劇中では未使用です。1コーラス目はギターとトランペット、2コーラス目がバイオリンとピアノが主題を奏でていますが、宮川氏のヤマトの音楽ってこのパターンばかりみたいな気がしますね。(いわゆるイージーリスニング曲に限ってですが)

 B4も劇中未使用曲ですが、非常にテンポの早いスピード感あふれる曲です。徳間版の「新コスモゼロ」とはタイトルが似ていますが、全く別の音楽です。冒頭のパーカッションとストリングスの掛け合いによるスリリングな感じが一転して、後半ではギターが主体の伸びやかな展開になっているところが戦いの中での清涼感を感じさせてくれます。
 タイトルからはやはり冥王星海戦でのコスモゼロの追撃シーンを想定した音楽だと思われますが、いかにも宮川氏らしい軽快なテーマのこの曲が未使用のままに終わってしまったのは残念ですね。

 B5はB6のモチーフを元に、ストリングス主体のレクイエム調にアレンジされた曲です。当然、劇中では未使用です。
 ピアノコンチェルトの原曲に比べると臨場感とか緊迫感、躍動感と言うものは無くなっていますが、その運命的なもの、精神的なものが抽出された感じになっています。さながらアクエリアスの海に沈んだヤマトの葬送曲という感じですね。

 この2枚目も徳間版と比べるとよくわからないアルバムなんですね。劇中使用曲は収録曲の半分。単純な未使用曲はともかく、別バージョン、アレンジ曲が多いというのがコロムビア版の顕著な特徴です。
 構成的に見ても、A1、A2、B6という映画全体のキーとなる曲を配置しながら、このアルバムを通して聴いても映画の雰囲気が掴めない。ベストに近い徳間版の2枚目に比べると雲泥の差と言えますね。
 サントラ盤としてはB面の構成がちぐはぐでまとまりがないし、イメージ曲集と考えるならむしろA1、A2、B6がかえってネックになってしまっている感じ。従来のヤマトのサントラ盤ならアルバムだけで開き直り、ひとつの世界を創りあげてしまっているような感じもあるのですが、『完結編』のサントラに限ってはそれさえ出来ていないのですね。う~ん。

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5.宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集PART3

 先の2枚はそれぞれ映画の公開と前後して、徳間版のアルバムと同時に発売されたのですが、この3枚目*11は劇場公開の半年後と言う、よくわからない時期に発売されました。未収録音楽集だと思えば納得も行くのですが、一概にそうとは言えない内容ですからね……

  A1.驚異のニュートリノビーム  (作曲:羽田健太郎
   2.ファイナルヤマト斗い    (作曲:宮川 泰)
   3.古代とヤマト        (作曲:宮川 泰)
   4.ディンギル少年のテーマ   (作曲:羽田健太郎
   5.抜けるヤマト        (作曲:羽田健太郎
   6.沖田と古代         (作曲:宮川 泰)

  B1.ディンギル星の水没     (作曲:羽田健太郎
   2.ルガール総統の斗い     (作曲:宮川 泰)
   3.ユキのテーマ        (作曲:宮川 泰)
   4.島大介のテーマ       (作曲:宮川 泰)
   5.アクエリアスレクイエムII  (作曲:羽田健太郎

 A1はルガール・ド・ザール将軍の艦隊を壊滅させ都市衛星ウルクに迫ってきたヤマトに対して、ルガール総統がニュートリノビーム防御幕で都市を覆い、さらにヤマトにビームを発射してくるシーンに使われていた音楽です。
 「ハイパー放射ミサイル」同様、何かのテーマ曲とか言うものではなく、ニュートリノビームによる恐怖と緊迫感を描いた音楽になっています。*12

 A2は2枚目の「ファイナル ヤマト」の音楽を勇壮にアレンジした感じの曲で、同じく劇中では未使用です。最後の航海に旅立つヤマトの悲壮な決意とかが感じられるような曲です。*13

 A3は2枚目のアルバム同様、インストゥルメンタル版です。2枚目のものはボーカル曲をストレートにアレンジしたという感じでしたが、3枚目では古代の心情を音楽的に歌い上げた劇伴的な雰囲気に仕上がっています。

 A4は徳間版に同名曲がありますが、アレンジが異なります。むしろ徳間版を元にイージーリスニング的にアレンジしたものでしょうね。ラストに思いっきりマイナー調のバージョンが付いているのですが、曲の構成としてはアンバランスで不自然です。
 劇中未使用のイメージ曲って感じですが、曲全体の構成からは徳間版の方がすっきりしていて良いです。

 A5は冥王星海戦の後、第11番惑星で《冬月》と別れたヤマトが、いよいよアクエリアスのワープ阻止に向かう準備をするシーンに使われていた曲です。弦のユニゾンによる緊迫した音楽がヤマトの置かれている差し迫った状況を雄弁に語っています。
 ヤマト乗組員の決意や不安、それらを乗せたまま宇宙空間を進むヤマトの新しい音楽がここにあります。

 A6は徳間版の同名曲とは別アレンジです。これまたコロムビア版に収録されているのはイージーリスニング的にアレンジされたものですね。まあ例によってバイオリン、ギター、ピアノのソロパートが持ち回りで聴けます。

 B1は「水没するディンギル星」の後半のモチーフを展開した感じの曲です。アクエリアスの水による大洪水に飲み込まれて行くディンギルの人々とその文明をまざまざと語り掛けて来る音楽です。でも、どちらかというと構成が冗長で、「水没するディンギル星」ほどの迫真性が感じられないんですね。

 B2は冥王星海戦で古代のコスモゼロとディンギルの戦闘機がドッグファイトを繰り広げるシーンに用いられていた曲です。一連のディンギル側戦闘テーマの中では一番ピチカートの効いた感じの曲です。スパニッシュギターに加えてリズミカルなピアノの音が小気味良いドッグファイトの音楽を演出しているかの感じがします。

 B3は「ユキ」や徳間版の「古代君よかった」のモチーフをイージーリスニング的にアレンジした感じの曲です。八神純子「ラブ・シュープリーム」のB面に収録されていた「ユキの愛」と同一の曲です。
 1枚目の「ユキ」とは違ってメジャー系にアレンジされているので非常に聴き心地の良い曲に仕上がっています。メインに使われている楽器はいつも通りですね。

 B4は徳間版の「島を想う」のモチーフをイージーリスニング的にアレンジした感じの曲です。後半部分で島の最後のシーンの劇伴と同じアレンジの曲が付けられていますが、こういう切り貼りした作りは感心できませんね。

 B5は「アクエリアス レクイエム」同様、「SYMPHONY OF THE AQUARIUS」のアレンジ曲ですが、こちらは完全にイージーリスニング的な仕上がりになっています。後半でピアノがメインになっていますが、もはや原曲とは雰囲気の異なった曲と言う感じです。

 この3枚目もアルバムの出来としては中途半端な感じです。未収録音楽集なのかイメージ曲集なのか、アルバムの位置付けがはっきりしていない。実際の劇伴に使われたのは3曲だけだからイメージ曲集という感じが強いけど、いくらなんでも1曲目が「驚異のニュートリノビーム」というのはアルバム構成のセンスを疑いたくなりますね。アレンジ曲にも意図の不明なものが多いし……

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あとがき 徳間版とコロムビア版についての雑感(2019年加筆)

 個々の曲についてはコロムビア版だけの劇中使用曲もあるし、一部にアレンジの疑問が残る曲があっても、十分に魅力が感じられます。それでいてアルバムにあまり魅力が感じられないのですね。1枚目はともかく、2枚目以降は中途半端に劇伴とイメージ曲が混在して、アルバムそのもののコンセプトが見えないのです。
 例えば『ヤマトよ永遠に』の2枚目のサントラ盤なんかは、実際の劇伴そっちのけでアルバムだけでひとつの世界を構成してしまっている感じなのですが、そういうのもなく、ただの劇伴集にも徹していない。ひたすら劇伴集に徹しただけの徳間版サントラと比べて、聴くものにアピールするものが無いんですね。

 ヤマトのアルバムと言うとコロムビアのイメージが強いだけに、最後になってこういうアルバムになってしまったことは大いに残念でした。おかげで『完結編』のサントラといえば今では徳間版が真っ先に出てきますし、長らく徳間版でしかCDが聴けなかったこともあってか、コロムビア版のイメージは薄いですね。

 とはいえ、80年代半ばに発売された徳間版の2枚組CDは今となっては中古市場にしかなく、また当時のマスタリング技術では音質に限界があるため高音質盤での復刻が望まれるところですが、さすがに2010年代に発売された『YAMATO SOUND ALMANAC』でも音源そのものはカバーしてるものの、徳間版のアルバム構成の形での復刻はなされませんでした。
 『完結編』の音楽の全体像を手軽に楽しむには徳間版の2枚組CDが適切だと思うので、関係各位にはぜひ復刻を検討してもらいたいところです。ただ、このCD、ディスク構成がLPの発売順とは逆になってるんですね。1枚目に『テーマ音楽集2』の内容が、2枚目に『テーマ音楽集1』の内容が収録されています。

 LPの発売順での収録内容というのはちゃんと考えられていて、作品公開時期より早い1枚目では作品の全体像を示すような導入的な音楽としてアクエリアスウルクのテーマ曲が収録され、作品公開時期に合わせた2枚目で個々のシーンで印象的だった数々の音楽が収録されています。
 CDの発売時期を考えると、もう購入者は『完結編』の作品内容を知っていて、アナログ盤からCDへの買い替えが多いとの想定で、オリジナルの発売順にはこだわらず、むしろ好んで聴かれることが多い『テーマ音楽集2』の内容を1枚目に収録したのかとも思いますが、真相は不明です。

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(記事初出 ニフティサーブ・アニメフォーラムマガジン館 95.05.01/95.05.15)

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現行商品で出てるコロムビア版音楽集の3枚

YAMATO SOUND ALMANAC 1983-I「宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集 PART1」



YAMATO SOUND ALMANAC 1983-II「宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集 PART2」



YAMATO SOUND ALMANAC 1983-III「宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集 PART3」



旧商品の3枚組。中古で安いのがあればお得かも。ただし、当然ながら上の『YAMATO SOUND ALMANAC』の音楽集に収録されてるボーナストラックは存在しません。

「宇宙戦艦ヤマト」 完結編 音楽集



コロムビア版音楽集には含まれてない劇伴使用曲。「FIGHT コスモタイガーⅡ」等の徳間版にしか収録されなかった音源も主要曲はこちらに収録。

YAMATO SOUND ALMANAC 1983-IV「宇宙戦艦ヤマト完結編 BGM集」



2000年代初頭に出たETERNAL EDITIONの2枚組。1枚目は徳間版だけの音源も含めて1枚で『完結編』の音楽世界を構築しようとした作りですが、必ずしも徳間版の音源優先ではないので既存BGM集との被りを考えると中途半端。 2枚目は『ヤマトファイナルへ向けての序曲』のSE・ナレーション抜きの音源とボーナストラックに『アニメピアノ組曲宇宙戦艦ヤマト』、どちらも『YAMATO SOUND ALMANAC 1974-1983 YAMATO MUSIC ADDENDUM』に収録されたいます。

ETERNAL EDITION File No.8&9「宇宙戦艦ヤマト・完結編」



90年代発売の『BGM集』(2000年代に再発売) 当時はまだ徳間版が現行商品として出てた時期なので、あくまでコロムビア版音楽集の補完的構成。他のBGM集と同様、キャラクター毎のテーマ別の構成になってるがユニークかな。

オリジナルBGMコレクション 宇宙戦艦ヤマト 完結編



『YAMATO SOUND ALMANAC』シリーズの捕逸盤 めぼしい音源としては70mm版でヤマトの出航シーンに使用された「誕生」の別テイク(35mm版はオリジナルのバージョン)と、アクエリアスの驚異が去った後に流れる「序曲」の別テイクかな。

YAMATO SOUND ALMANAC 1974-1983 YAMATO MUSIC ADDENDUM



最後に徳間版2枚組 Amazonに画像がない古い商品だけど、発売期間が長かったためか中古はけっこう出回ってるようなので、それほと入手に苦労はしないかな。

宇宙戦艦ヤマト FINAL YAMATO BEST COLLECTION

*1:元記事を書いてたのが90年代半ばのヤマト音楽の一斉CD化の真っ只中で、『イージーリスニングシリーズ』もほどなくして復刻されたのですが、ジャケットがLPと違ってたという。LPのジャケットに使われていたのは先年物故した写真家デイヴィッド・ハミルトンによるセミヌードの女性写真で、あえて大人向けの商品ということをアピールしてたのかと思いますが、その写真の使用権が切れていたのでCDでは使えなかったというのが真相のようです。
『YAMATO SOUND ALMANAC』での復刻の際にも90年代の復刻版CDのジャケットが使われているので、もうオリジナルのジャケットを見る機会は無さそうなので、残念で仕方ありません。

*2:宇宙戦艦ヤマト完結編 テーマ音楽集1』(ANL-1001 83.01.21 ¥2,500)
後に発売された次のCDの2枚目に収録されています。
宇宙戦艦ヤマト Best Collection』(27ATC-124~5 86.10.25 ¥5,400)
現在ではコロムビア版との重複曲以外は『YAMATO SOUND ALMANAC』の『完結編音楽集』のボーナストラックや『完結編BGM集』に分散して収録されています。

*3:自分は公開初日に35mm版の全長版を見てるのですが、ラスト付近の出来が西崎Pは気に入らなかったらしく、公開途中でいわゆる「ラブ・シュープリーム」とラストのアクエリアスが去っていくシーンのフィルムがカットされたようです。アクエリアスの方は後に70mm版で復活するのですが、「ラブ・シュープリーム」の方は切られたままになってしまいました。
もっとも、今はこれも円盤の特典映像として見れるようになっています。本当に幻になったのは35mm版にしか無かった「宇宙戦艦ヤマト'83」の流れるエンディングですね。

*4:宇宙戦艦ヤマト完結編 テーマ音楽集2』(ANL-1004 83.04.01 ¥2,500)
後に発売された次のCDの1枚目に収録されています。
宇宙戦艦ヤマト Best Collection』(27ATC-124~5 86.10.25 ¥5,400)
こちらも『YAMATO SOUND ALMANAC』に分散して収録されています。

*5:でも、『復活篇』でアマールに向かう第三次移民船団を護衛するヤマトが大ウルップ星間国家連合軍と戦うシーンに使われてたのよりは。確かに戦闘音楽としてはスリリングのある曲なんですが、敵味方と全然関係のないディンギルアクエリアスのモチーフが入ってる曲って……

*6:とはいえ『復活篇』以降で再登場することはなく、以前の「新コスモタイガー」のテーマが復活してしまってますが。

*7:70mm版のセリフではなぜか「雪、泣くんじゃない。あの人を見送るまでは」に変えられています。変更前のセリフだと古代が弱々しく感じるということなのですが、そんな側面があったっていいじゃないかと。35mm版と70mm版の違いの中で一番気になっている部分です。

*8:この辺の未収録曲は例によって『オリジナルBGMコレクション』、『ERTERNAL EDITION』、『YAMATO SOUND ALMANAC』の『BGM集』などによって現在では網羅されていますが、ここでは割愛します。

*9:宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集PART1』(CX-7081 83.01.21 ¥2,500)
90年代に3枚組のCD(COCC-12233~35 95.01.01 ¥7,282)の1枚目として復刻された後、現在は『YAMATO SOUND ALMANAC』に単独で復刻されています(COCX-37404 2013.11.20 ¥2,500)。

*10:宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集PART2』(CX-7095 83.04.01 ¥2,500)
90年代に3枚組のCD(COCC-12233~35 95.01.01 ¥7,282)の2枚目として復刻された後、現在は『YAMATO SOUND ALMANAC』に単独で復刻されています(COCX-37405 2013.11.20 ¥2,500)。

*11:宇宙戦艦ヤマト完結編 音楽集PART3』(CX-7114 83.09.21 ¥2,500)
90年代に3枚組のCD(COCC-12233~35 95.01.01 ¥7,282)の3枚目として復刻された後、現在は『YAMATO SOUND ALMANAC』に単独で復刻されています(COCX-37406 2013.11.20 ¥2,500)。

*12:特定のテーマとかいう音楽じゃないから『復活篇』ではブラックホールを使ったフライバイワープのシーンに用いられたりしてましたけど。

*13:というか、今となっては『大YAMATO零号』の影が脳裏にちらついて鬱陶しいですね。